はじめましての人ははじめまして。そうでないひとはお久しぶりです。猫ロキP(@deflis/id:deflis55)です。
今回は YAPC::Hiroshima 2024 に初めて参加してきたお話です。
YAPCとはYet Another Perl Conferenceの略とのことで、Perlコミュニティのお祭りカンファレンスです。
Perlコミュニティのカンファレンスですが、聞いた話の半分ぐらいはPerl関係なくプログラミングの一般的な話だったりして、ただの技術者コミュニティという感じがしました。HonoやCloudflare関連の発表もありましたし、PHPやJSの界隈の人も行ってみるといいんじゃないでしょうか。
というわけで、振り返って感想を書いていきます。
前夜祭
Introduce Hono v4!!!!
まずは前夜祭から Introduce Hono v4!!!!。
Honoにいろんな機能が追加されてv4になった話でした。YAPC始まっていきなりJavaScriptランタイム(Node.jsやbun,denoなど)のフレームワークの話が始まって面食らったんですが、YAPCはPerlだけどPerlだけじゃないんだよというのを体現している感じで良かった発表でした。
Viteはヴィートって読むの覚えて帰って欲しい! (フランス語由来)https://t.co/KIPkvm9AZt
— 猫ロキP (@deflis) 2024年2月9日
JS界隈の人は知ってるけどほかの界隈の人は知らなさそう。#yapcjapan
Honoの何が凄いって、ReactやNext.jsがクライアントサイドからサーバサイドでSSGのアプローチになっているよに対して、サーバサイドからクライアントサイドの統合でSSGのアプローチにたどり着いてるところなんですよ!!! #yapcjapan
— 猫ロキP (@deflis) 2024年2月9日
前夜祭ごはんぱくぱく~前夜祭打ち上げ
いろいろ発表あったんですが雑談したりご飯を食べてたのでそんなに印象がない…。 前夜祭のハイライトとしては、打ち上げで昔LOCALという北海道の技術者コミュニティに参加していた時期があるんですが、そのLOCALの関係の人と繋がったりしたのが面白かったところです。
YAPC 当日
2024年冬のPerl
Perlの2023年振り返りということで、なんか激動の1年らしいと聞いていたので聞きに行ってみました。クラスが入ったりとか、急に現代的な言語になってJavaScriptで見てきたような進化が目の前にあって、クラスベースのオブジェクト指向が今のトレンドなんだなぁというのを強く感じた会でした。
あとPerlは10年サポートするのすごいなって思いました。(これはとほほさんの発表へのフラグになっていたという…)
What You Like May Not Be for Someone オープンソースとアクセシビリティ
アクセシビリティは考えてはいるけど、アクセシビリティを考えたサイトに出来てないので聞きに来ました。WAICなどアクセシビリティに関する話がいろいろ聞けて面白かったです。面白かったで済ませないで、ちゃんと今後に生かすようにしなければならないんですけど…。
Go to Cloudflare Workers ~ 移行から 0.5 年以上運用する
Cloudflare WorkersでチャットのAPIとかOpenAIとかを繋いでいい感じにやるというお話でした。デプロイが速いのはすごく便利そうだなと思ったので趣味プロダクトで今後使ってみようかなと思いました。
計測結果を送る時にOAuthしようとしてそれをOAuthするループはかなり巧妙な罠という感じがするのでそういう面白話もきけてよかったです。 pnpm patch
はモンキーパッチに便利そうで、yarn
やnpm
で運用してるプロダクトを今後pnpm
に入れ替えてみようか悩む感じになりそうです。
My Favorite Protocol: Idempotency-Key Header
HTTPリクエストの安全なリトライのためのAPIべき等性のためのプロトコルのお話です。実際にこれがStripeやPayPalがすでにやっている実装の標準化である話から始まって、具体的な実装の話もあり非常に楽しく聞けたお話でした。 自身も課金系の処理の実装は行ったことがあり似たような問題に頭を悩ませたこともあるので、実績に裏打ちされて標準化されていることは心強いなと思いました。 もし、本当に再実行してはいけないAPIのようなものを実装することがあれば実装しておきたいなと思える仕様でした。
rakulangで実装する! RubyVM
一緒にはたらいている id:anatofuz のお話。Ruby VMに関する知識もrakulangに関する知識も何もなかったんですが、どちらも懇切丁寧に説明して貰えたので楽しく聞けたお話でした。 アセンブラはCASL2やTuring Completeでマスター(?)したので雰囲気はつかめるんですが、Rubyの中間言語も意外(?)と普通の機械語で読める感じでびっくりしました。 最終的にはNES(6502)のエミュを作るのを目標にするとのことだったので、楽しみにしています。自分も言語やCPUの作り方は学んでるので何かCPUエミュつくってみようかな…。
#### 変更容易性と理解容易性を支える自動テスト(2024/02版)
初めて生で t_wada さんの話を聞いたというのが、この回のいちばんのハイライトです。 真面目な話をすると、テストピラミッドのあたりの話が面白くて、いろいんな図があるけどこれは解釈が違うだけで実質同じようなことを別の表現をしているというのが面白かったです。 あと、テストをLarge/Medium/Smallで捉えるのは面白いと思って、考え方を変えなきゃいけないなと考えさせられる話でした。MediumなUnitテストは避けたいとはいえ、避けられないところはあるよねと納得していたりしました。 自作自演のテストも結構書きがちで、適当に自分でモック書いたら外部が予想外の挙動して実際は死ぬとかよくあるので気をつけたいなと思っています。 とにかく、あのテストの権威の怖いライオンの人のいい話が聞けて良かったです。
PerlでつくるフルスクラッチWebAuthn/パスキー認証
食わず嫌いというか、気になるけど触れる機会の全くなかったWebAuthn/Passkeyを学ぼうと思って聞いたセッションです。 いつものように浅い理解でtsudaっていたら急にマサカリが飛んできたりもしましたが、概ね『ばくぜんと思っていたよりも仕様が簡単だ』という印象でした。 複雑な仕様もありましたがおそらくほとんどがライブラリを使えば色々やってくれそうな範囲で、最初に持ってた印象よりは楽に色々出来そうな感じがしました。 機会があれば実装してみたいなと思いました。
平成のエンジニアから令和のエンジニアへの遺言〜技術情報を伝達する手段の変遷〜
平成と令和の間のエンジニアで35歳定年説のどまんなか世代としては思うところが色々あるトークセッションでした。それこそ今35歳前後の人が10代後半ぐらいの頃にちょうど35歳定年説が流行ったイメージがあって、ほんとにそこで限界を迎えたりするのか不安になっていた世代です。いま再燃してるのはそういう理由もあるんじゃないのかなと思ったりしています。
キーノート
この日はこれを聞きに来たといっても過言ではないとほほさんのキーノートです。 自分がインターネットを始めた頃から活動されている人で、最初にPerlを学んだときはとほほのPerl入門を読んだような気がするぐらいに歴史があるとほほのWWW入門ですが、最近はNext.jsの入門とかまであるというのを聞いてバイタリティにびっくりしました。 実際のとほほさんは快活なナイスミドルおじさんという感じで、懇親会でとほほさんとお話しできたのはいい思い出になりました。
懇親会と打ち上げ
ここでもいろいろな人とお話しできたのが良かったです。先ほども書きましたがとほほさんともお話しできたり、いろいろな人といろんな話が出来たのが良かったです。
YAYAPCも行ったんんですが、ここに書けない話が多すぎたので割愛しておきます。 今回のYAYAPCみたいなコンセプト向けのネタは面白いのを持ってるので、機会があればやりたいなと思ってます。
終わりに
また行きたいなと思えるいいイベントでした。打ち上げとかでもここには書けないようないろんな面白話を聞けて楽しいYAPCになりました。 これからもいろんなカンファレンスにいっていろんなお話を聞いてこようと思った3日間でした。スタッフの皆様お疲れ様でした。
これを読んで、興味が出たなら直近だと TSKaigiというのに参加しようと準備してたりするのでこういうのに参加してみてはどうでしょうか。 JSConfやiOSDCとかも参加してみたいですね。
それでは、ここまで読んでいただいてありがとうございました。 また勉強会会場でお会いしましょう!